「わたしの子供になりなさい」
「4.2.3.」の感想追加
「4.2.3.」
その日、みゆきさんは「パラダイス・カフェ」ツアー札幌公演のため 札幌に居ました。(きっと朝からいたのだと思う) その日は、4月後半だというのにとても寒い日だったと聞いてます。 明け方に起きたその事件について、みゆきさんがその日のコンサートで コメントを述べました。 「私は私なりに思うところはあるけど。私は評論家ではないし、 思うところはいつか、歌にしたいと思います」 今の曲作りはどうか知らないけれど、基本的に曲を作ってから 発表するまでの間がとても長いみゆきさんが、翌年には アルバムに収録した。それはとても驚くばかりの早さと言える。 1番2番の区別もつけられず、情景が語られていく。 10分以上に及ぶこの歌詞は、時の流れのまま省略せずに 語られているようだ。 繰り返し聞くことで、気持ちが冷めていくのではなく、 深い方向へ発酵していければと思っている。 |
日本大使公邸を占拠したMRTAについて見識の深い Kaoru Yamasaki (山崎カヲル) さんの感想です。 ぼくの感想ですが、確かに「日本人は・・・」を連発するリポーターに対する彼女の怒りや絶望は判ります。しかし、「無事だった日本人」と「傷ついていた兵士」だけを対比させる歌には、正直にいうと違和感があります。その兵士の仲間たちによって、降伏したにもかかわらず冷酷にも射殺されたMRTAの若者たちがいるのですから。 ぼくはMRTAの共感者ですらありませんが、ラテンアメリカの若い人たちを覆っている悲惨さや絶望について多少は知っており、彼らがゲリラに加わる動機も理解できます。中島みゆきが大使公邸で殺された本当に若い男女に少しでも触れていてくれたら、ずっと身近なものとして「4.2.3」を聞けたと思います。 MRTAが壊滅状態であろうとなかろうと、ペルーの貧困や抑圧はつづきます。これからもおつきあいいただければ幸いです。 メキシコの日刊紙やアメリカのジャーナリズムで発表されている記事や、 MRTA側の声明その他の文書、MRTAがどのような組織で何を求めて 戦っているのか等に関しての情報を、日本語に翻訳して提供。 トゥパク・アマルー革命運動 http://clinamen.ff.tku.ac.jp/MRTA/ 日本大使公邸突入時のページ:Urgente http://clinamen.ff.tku.ac.jp/MRTA/4_22/Urgente.html |
私からの返信です。 山崎さんの感想を聞いて、私があの日のニュースを聞いた時のことを思い出しました。 そうです。大使公邸内でのMRTA全員射殺。 この日本においては、きっとおこりえないペルーの国の判断にすごく驚きました。 見せしめ、また牢に入れた時釈放要求をされないため。等の理由があったとは思います。 また、その射殺した人の間をアピールするかのように歩く大統領の映像も、日本人の私には考えられないことでした。 確かに中島みゆきの「4.2.3.」は、MRTAについては全く触れられていません。全員射殺という情報の入る前の時間だからでしょうか。 そうやって考えると少し偽善的な、視野の狭い歌にも聞こえます。 でも、きっと彼女には、日本人が助けだされる瞬間の映像が強く印象に残ったのかもしれません。 |